日本で初めてと言われている民間の醸造技術書『御酒之日記』。
正平10年(1335)もしくは長享元年(1487)に書かれたと言われるこの書物の中に初めて日本清酒発祥の地「菩提山正暦寺」の酒造りが描かれています。
その酒の名は『菩提泉ぼだいせん』。
甕で仕込み、段仕込みを行わない現在の日本酒のご先祖様。
このお酒造りの手法が酒母という形に進化を遂げ菩提もととして広く知られていきます。
正暦寺と「奈良県菩提もとによる清酒製造研究会」(菩提もと研究会)ではこの日本酒の原点『菩提泉』を正暦寺で2021年復活醸造 いたしました。
菩提泉 2021 復活醸造
■菩提もと造りとは
日本最古の酒母。
室町時代、奈良の寺院醸造の中心的役割を担った菩提山正暦寺で創醸された酒母です。
詳細は菩提もと研究会HPを作成しましたので、ご一読下さいませ。
(検索:菩提もと研究会)https://bodaimoto.org/
■そもそも菩提?研究会とは
平成8年に奈良県内の当時の若手蔵元の有志が集まり、『奈良県 菩提もとによる清酒製造研究会』(菩提研)を設立。菩提もとの造り方や資料の研究から始まり、菩提山正暦寺と奈良県工業技術センター(現・奈良県産業振興総合センター)とともに菩提?のお寺での酒造りの再現復活を主導しました。平成10年(1998)12月11日についに酒母製造免許が下り、寺院醸造を復活。現在に至るまで20年以上、毎年共同で『菩提もと』を造り続けています。
(加盟酒蔵:八蔵※五十音順)
今西酒造株式会社、上田酒造株式会社、葛城酒造株式会社、菊司醸造株式会社
株式会社北岡本店、倉本酒造株式会社、八木酒造株式会社、油長酒造株式会社
古代の造りを思わせるような深く穏やかな香り、味わいに厚み・複雑味があるため、熟成による変化を楽しむことが出来る酒質です。
味の濃い料理などと共にお楽しみいただけます。